2012年12月7日金曜日

三菱 アウトランダーPHEV その30

もう一つ。
元、青虎産んだ~。さんとこで話していたのですが、極秘資料に載っていた記載で前から思っていたことがありました。実際に駆動に使える合成出力です。

リーフレットその2におそらく最終となりそうな諸元が載っていたのでエンジンとモーターの出力がはっきりしました。簡単に転載すると
・エンジン出力は118PS、トルク19.0kgf・m。
・モーターが前後とも82PS、トルクがF14/R19.9kgf・m
これを単純に合成すると282PS、52.9kgf・m。
単位を旧式で書かないとピンとこないところがさみしいですね。

HEVは合成出力で語らんと云々、という人がいるようですが、このアウトランダーPHEVは基本的にレンジエクステンダーEVです。一般的なイメージのハイブリッド車はエンジン主体でモーター補助の、プリウスなどトヨタのハイブリッド車を想像しますが、これはたぶんプリウスよりややこしい動きをします。

・120Km/h程度までは、モーターのみで走ってしまいます。
・登坂や加速でモーターの大出力を要求すると、バッテリーだけの電力では足りないので、
 必ずエンジンがかかりジェネレーターで発電します。
・エンジンそのものの出力で走行するのはある程度高速域のパラレル走行時だけです。
・その高速域だとモーターの最大出力は落ちます。

つまり、エンジンがかかるとジェネレーターも回すため、エンジン出力をすべてトランスアクスルに伝えることはありません。
エンジンがトランスアクスルに接続するのはある程度の高速域になるので、その時はモーターが元気なくなっています。
CEATECで聞いた話では、80Km/h程度でも、もしかすると状況によりパラレル走行になるかもしれない、ということだったので、総合すると、
・80Km/h位のパラレル走行最低速度でアクセルを全開にすると、最大合成出力を得られる
と考えられます。
※80Km/hで本当にエンジンがつながるかは知りませんよ。日本じゃあまりパラレルにならないんじゃないか、って言ってましたし。

もう読まれたと思いますが、日本語訳の試乗記がありました。若干訳が間違っているようですが、ここに諸元が載っています。この数字の信ぴょう性はわかりませんが、
最高速度 170km/h
最高出力 220bhp
最大トルク 44.2kg-m
とあります。
最高速は思っていたより速いです。160Km/hくらいかと思ってた。
最高出力は上記の考察より、だいたいこのくらいになっても納得できます。
トルクはけっこういい数字ですね。モーターで34kgf・mですから、最大時はこのくらいでしょうか。
低速ではトルクに乗って、高速では馬力に乗るっていう当たり前の感じになっています。
トルクについては、数字だけではそんなにすごくないですが、フリクションロスなどの機械的損失の少なさがどのくらい体感に効いてくるか、ですね。

記事中では、パラレルの切り替わりも体感しないし、エンジン音すら聞こえない、と書いてあります。PX-MiEVテスト車でもパラレルの切り替えはよくできてたらしいので、この辺も期待しちゃいますね。荷室の写真も初めて見ました。ガソリンと同じ容量なら問題ないです。ブレーキのタッチも期待しちゃいますよねー。
文章中ではロールが多いとありましたけど、写真ではそんなでもないですよね。舵角が浅いのでそんなに荷重かかってないのかもしれないですけど。
もし試乗する機会があったとしても、もうしなくてもいいや。

4 件のコメント:

  1. よくできた解説で突っ込みどころがありません。(パチパチパチ!)
    一つだけ気になっていることがあるのですが、試乗記でブレーキのタッチが「ハイブリッド車でしばしば見かけられるブレーキの柔らかさもなく」と言うことですが、ガソリン車に試乗したときは柔らかいなと感じていました。

    専用のブレーキ系統になっていれば嬉しいんですけどね。

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    1. 回生の付いたブレーキの話なんでしょうね。仕組みは知らないんですが、2段階になっているようで、さらに停止寸前に突然効くような感じで、回生部分の踏み応えがヤワってことなんじゃないでしょうか。

      クルーズコントロール時の自動ブレーキって回生するんでしょうかねー。

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  2. オッと回生のことすっかり忘れていました((((((^_^;)

    三菱はCVTのマニュアル段数を6段にしていますよね、そして今回のパドルレバー、回生レベルを6段に操作出来ることからオートでかなり細かく回生のコントロールをしていそうですよね。

    自動ブレーキって想像ですが、マスターバックのバキューム圧をコントロールして作用しているとおもうので、アクセルOFFで回生は働くんではないでしょうか。

    それともマスターバックの他に油圧を高める装置があるのでしょうか?マスターバック用の電動ポンプがあるってどこかに書いてありましたよ。

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  3. マスターバックのポンプはiMiEVの油圧ブレーキですね。
    プリウスやリーフのブレーキの記事をちょっと読んでみましたが、ブレーキバイワイヤになっていれば、ブレーキペダルの角度をセンサーで図って踏んづける量を見ているだけのようです。
    おそらく倍力装置はポンプじゃないでしょうか。
    アクセルペダルを離すとエンブレ相当の緩い回生がかかって、ブレーキペダル踏み始めで回生が強くなり、ある程度踏むとソレノイドバルブかなんかで油圧が接続される、と。
    この回生だけ部分と油圧がかかる部分のフィーリングが異なるため、ブレーキが2段階に効くような感じになるそうです。
    パドルはこのエンブレの効き具合変更なのかな。
    ブレーキバイワイヤだったら、オートクルーズでも単に信号送るだけなのでちゃんと回生するんでしょうね。

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